家づくりの疑問解消FAQ FOR BUILDING A HOUSE
初心者の疑問
注文住宅の標準仕様とは何を指していますか?
注文住宅の標準仕様とは?
建築会社があらかじめ設定した、住宅の構造・仕上げ材・設備機器、仕様のことを指します。
注文住宅を建てる場合、施主の希望をもとに基本設計(構造・間取り・デザイン等)を決め、基本設計が決まれば実施設計にて、仕上げ材・設備機器・仕様など詳細を決定し、最後に見積りをするという流れになりますが、その見積りの手間を簡略化する目的もあって標準仕様を定めています。今やほとんどの建築会社が標準仕様を設定しています。
昨今、建築基準の改正やカーボンニュートラルに代表される省エネ住宅の推進など、国を挙げての住宅に対する基準の改定が頻繁におこなわれています。また、住宅建築自体の工業化(プレハブ化)が進んでいることもあって、標準仕様というものを設定し表示することがセールスポイントにもなっています。エンドユーザーも建築会社の標準仕様を知ることで住宅の品質を確認でき、双方にとってメリットのあるものといえるでしょう。
標準仕様に含まれるものを事前に確認すること
注文住宅を建てる上で一番ポイントになるのが見積りですが、建築会社は標準仕様をベースにした簡易積算システムを作り積算をしますので、基本設計が決まればすぐに見積りをすることができます。これはエンドユーザーにとって有難いことですが、難点として設定した標準仕様を変更するような設計は、非常に割高になったり、変更自体ができないというケースも見受けられます。理由は様々ですが、エンドユーザーからずれば注文住宅なのに希望することが叶わないということになってしまうこともあります。
標準仕様があることで分かりやすくスピーディーに進められる反面、本来の注文住宅の最大の魅力が失われる側面もありますから、注文住宅を検討する方は事前に建築会社に確認をして話を進めていく必要があります。
教えてくれた人
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宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター 住まいコンシェルジュ
中川 雄二
住宅産業に従事して30年。2006年にはエンドユーザー向けに「住まいづくりのコンサルティング」をおこなう会社を立ち上げました。私が得た知識と経験を皆さんの住まいづくりにどうぞ生かしてください。
2023.03.20 掲載