家づくりの疑問解消FAQ FOR BUILDING A HOUSE
初心者の疑問
建築中に台風などの災害が起きた場合、補償はどうなりますか?
建築期間中の災害対策について
昨今、地球温暖化の影響もあってか大雨による水害や台風の大型化による自然災害が毎年のように起きています。個人住宅の建築には概ね半年程度の工期が必要ですが、工事期間中にそういった災害に見舞われるという可能性は当然のことながらあります。2018年7月に起きた倉敷市真備での大水害では、多くの建築中の建物が被害を受けたのは記憶に新しいところです。
さて、台風が来るとなった場合、まず想定されるのは強風の影響ですから、建築現場では養生シートを畳んだり、飛散するようなものを周辺から片付けたりして備えます。また、大雨による影響も考えられますので、部材が濡れないように保護したり、仮設の排水設備を取り付けたりして建物が被害に合わないように建築会社も事前の対策を講じます。
建築会社にどのような保険に入っているのか確認すること
しかし、そのように備えたとしても、時に自然は我々の想像を超え、想定を超える事態(災害)が起きることがあり、お尋ねはその時に被害にあった建物の補償はどうなるのかということかと思いますが、建築中の建物の管理責任は建築会社にあり、工事中に起きたトラブル(災害)については建築会社自身が負うようになることから、建築会社は損害保険に入り災害に対して金銭の保証を受けるようにしています。被害にあった場合は、その金銭の保証によって建物の補修や修繕をおこなうのです。
自然災害は防ぎようのないこともあります。施主のできることとしては、工事を依頼する建築会社に工事中のトラブルや災害に対してどのような保険に入っているかの確認をすることや建築の工事期間を自然災害の起こりにくい時期に設定するということくらいでしょう。「備えあれば憂いなし」の精神で、できることをできる範囲で準備しておくということが大事だと思います。
教えてくれた人
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宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター 住まいコンシェルジュ
中川 雄二
住宅産業に従事して30年。2006年にはエンドユーザー向けに「住まいづくりのコンサルティング」をおこなう会社を立ち上げました。私が得た知識と経験を皆さんの住まいづくりにどうぞ生かしてください。
2024.05.15 掲載