家づくりの疑問解消FAQ FOR BUILDING A HOUSE
土地・不動産
土地周辺の開発計画について知る方法はありますか?
開発計画について
住宅や店舗が建っているような場所は、「都市計画区域」の「市街化区域」に属する区域になります。
この区域で一定規模の開発がおこなう場合には必ず行政庁の許認可が必要であり、開発計画が許可されれば一般に告示されるルールとなっています。
開発行為の一つに道路整備があります。
何年もかけて調査・計画し開発計画が決定されているのですが、道路整備は都市計画の中核となるものであり、道路整備状況を知ることで将来の開発を推測することができます。
実際、不動産に携わる仕事をしている方は、この道路整備計画から将来を見越し不動産の購入をしています。尚、道路整備計画は市町村の都市計画課で確認することができ、多くの場合ネットで閲覧することもできるようになっています。
さて、行政庁がおこなう大規模な開発行為については県民や市民に理解を得るため様々な形で情報発信がなされていますので、市町村が発行する情報誌やHPなどを日頃から良く見ておけば知ることができます。
また、民間がおこなう開発計画については、行政庁の許認可を得る過程で地域住民への説明会や協議などをおこなう必要があるケースが多いので、近隣で開発が計画される場合には何らかの形で知ることになると思います。
将来開発が行われるかどうかを知る方法とは
お尋ねの、「住んでいる場所の周辺で将来開発が行われるかどうかを知る」には、先に述べた方法以外で基本知るすべはありませんので、開発計画が具体化するまでは分からないというのが実際のところです。ただし、家の近くに大きな空地や駐車場がある場合、対象地の用途地域を確認すれば将来建てられる可能性のあるものはある程度想像できますし、法務局で対象地の登記簿謄本を取得し所有者を確認すれば、将来の活用をある程度推測することもできます。
開発される地域は、用途規制が比較的緩いか規制が撤廃される可能性がある地域であり、人が多く集まる場所もしくは集まる可能性が高くなることが見込まれる場所です。これらは市町村の都市計画にも密接に関係していますので、行政庁の発信する情報などを日頃から気にされておかれたら良いでしょう。
将来のことは誰にも分かりませんが、変わっていく環境に順応できる状態を日頃から作っておくことが大事だと思います。
教えてくれた人
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宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター 住まいコンシェルジュ
中川 雄二
住宅産業に従事して30年。2006年にはエンドユーザー向けに「住まいづくりのコンサルティング」をおこなう会社を立ち上げました。私が得た知識と経験を皆さんの住まいづくりにどうぞ生かしてください。
2025.01.16 掲載