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設備・間取り

太陽光パネルが経年劣化したら、部分的に修理・交換はできますか?

太陽光発電システムについて

14年前に起きた東日本大震災をきっかけに再生可能エネルギーの普及が急速に広がりました。その代表格が太陽光発電システムであり、初期費用の安さと安全性の高さから、個人住宅の屋根から大規模なメガ発電所まで今やあらゆるところで目にするようになりました。

 

太陽光発電システムは、太陽光を電気に変換する液晶パネルと直流電力を交流電力に変換するパワコンの組み合わせで、機器の種類が少なく比較的単純な構造であることから様々な場所に設置することができます。設置工事もメンテンナスもしやすく、日常の管理もほとんど必要ない優れものです。ただし、電気を生み出す太陽光パネルには寿命があり、年を重ねパネルが経年劣化すれば発電効率も落ち本来必要な発電量が得られなくなります。

 

機器の寿命は太陽光パネルが20~30年と言われています。設置場所や周辺環境によって異なりますがある時期には必ず寿命を迎えます。
また、太陽光パネルよりも先に寿命を迎えるのがパワコンで、パワコンはエアコンや冷蔵庫のような一般家電製品と同じくらいの耐用年数で10~15年程度で寿命を迎えてしまいます。設備機器に不具合が出れば都度それらを交換する必要が出てきます。

 

修理・交換のタイミングは施工業者とよく相談すること

屋根に設置しているような太陽光パネルが壊れるケースは非常に稀で、外的要因(自然災害)での毀損、もしくはパネル自体の不良品ぐらいだと思います。パネルの一部を交換することは元々単純な構造なので交換もしやすく、費用もパネルの材料費と施工費だけで特別高価になることはありませんが、足場を組まないといけないようなケースが出てくると相当に費用がかさむこともあります。

 

あと、取り付けから一定期間が過ぎている場合には(15年超など)、他のパネルの寿命とのバランスを考え一部交換ではなく全体をやり替えることを勧められる場合もありますが、この辺りは施工業者とよく相談をして進めることが大事です。

 

カーボンニュートラルを目指す我が国では、再生可能エネルギーの普及は必要不可欠であり、個人住宅の屋根が全て太陽光パネルになる時代もそう遠くないと言われていますが、現在よりももっと技術が進み、薄く、軽く、効率の良い太陽光パネルも生まれると考えられますから、その時々の状況の中で、費用対効果も考えた上で判断をすることが必要だと思います。

教えてくれた人

写真:人物

宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター 住まいコンシェルジュ

中川 雄二

住宅産業に従事して30年。2006年にはエンドユーザー向けに「住まいづくりのコンサルティング」をおこなう会社を立ち上げました。私が得た知識と経験を皆さんの住まいづくりにどうぞ生かしてください。

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